占星術に興味がある人の間で、最近じわじわ注目を集めている言葉――それが「ライジングスター(上昇星)」です。
一般的なホロスコープの中でも「太陽星座」や「月星座」はよく知られていますが、「第一印象」や「初期の人生テーマ」を語るうえで、ライジングスターはとても重要な意味を持ちます。
「自分の見た目や雰囲気にどうしてその星の性質が出るの?」「なぜか同じような出来事が若い頃に集中した」…そんな疑問の背景に、このライジングスターが関係しているかもしれません。
この記事では、初心者にもわかりやすく、
- ライジングスターの定義・調べ方
- その影響
- 天体別の意味
- 有名人の例
- 活用法
を順を追って解説します。
ライジングスターとは?—基礎知識
ライジングスターの定義と意味
ライジングスターとは、西洋占星術において「アセンダント(ASC)」付近、±5度以内に位置する天体のことを指します。
この天体は、個人の「顔」や「第一印象」を強く形づくる存在として、ホロスコープ上でも重要な役割を果たします。
具体的には、
- ASCの5度前〜5度後に位置する天体
- ネイタルチャート(出生図)で見つけることができる
- 太陽や月などのパーソナルな天体があると、強烈に印象づけられる
という特徴があります。
ライジングスターの調べ方
ライジングスターを見つけるには、自分の出生時間・出生地が必要です。以下の手順で確認してみましょう。
- 無料のホロスコープ作成サイト(例:Astro.com、マトメガミ.com)を利用
- ネイタルチャートを作成し、ASC(アセンダント)の位置を確認
- ASCの度数±5度内に天体があれば、それがライジングスターです
たとえば、ASCが乙女座の12度で、火星が乙女座の16度にあれば、その火星はライジングスターとみなされます。
ホロスコープのハウスとは?
ハウスとは、天体(星)・サイン(星座)と同じく、ホロスコープを構成する要素の一つです。
その人が生まれた瞬間の太陽の位置・アセンダントを起点にして、反時計回りに第1ハウスから第12ハウスまで分けられています。そして、太陽や月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10種類ある天体がどのハウスに入っているのかということから、それぞれの天体が持つ特徴がどんな場面や分野で、輝きを発するのかを読み解くことができるのです。
ライジングスターがないケースもある
全ての人にライジングスターがあるわけではありません。±5度以内にどの天体もない場合は、ASCのサイン(星座)そのものが、外見や第一印象を担う主役になります。
この場合、ASCの性質がよりストレートに現れやすくなります。
ライジングスターがもたらす影響
第一印象やキャラクターに与える力
アセンダントはもともと「社会における仮面」や「初対面の印象」といった性質を持ちますが、ライジングスターが加わると、その天体の個性がよりダイレクトに投影されます。
例:
- 火星がライジングスター → エネルギッシュで行動的な印象
- 金星がライジングスター → 柔らかく親しみやすい雰囲気
場合によっては、太陽星座や月星座よりも強く印象に残る要素になることもあります。
早期の人生運への影響
ライジングスターは「若い頃のテーマ」や「人生の初期段階で強く働く星」としても知られています。
- 冥王星が上昇星 → 幼少期から大きな変化や再生を経験
- 木星が上昇星 → 早くからチャンスに恵まれる運
つまり、人生の序盤に何が色濃く現れるのかを見る指標としても、非常に有効なのです。
天体別ライジングスターの意味
それぞれの天体がライジングスターになったとき、どのような性質が外見や第一印象に現れやすくなるのでしょうか?
以下に簡潔にまとめます。
太陽 ― 光と責任
- 中心的存在、リーダー気質
- 自信があるように見られがち
- ただしプレッシャーや注目を背負いやすい
月 ― 感受性と自己探求
- 優しさ、共感力、親しみやすさ
- 気分屋と思われることも
- 他人の感情に振り回されやすい傾向
水星 ― 知性・論理性
- 頭の回転が早く、話し上手
- 冷静・理論的に見られるが、感情が伝わりにくいことも
金星 ― 美的魅力
- 洗練された雰囲気、美的センスのよさ
- 無意識に注目を集めがちで、嫉妬を受けやすい
火星 ― 行動力・突破力
- エネルギッシュで強気な印象
- 主張が強く、人間関係で摩擦を起こすことも
木星 ― 拡大・幸運
- 明るく寛容な雰囲気
- 人を惹きつけやすくチャンスに恵まれるが、期待値も高い
土星 ― 信頼と責任感
- 落ち着き、堅実、誠実な印象
- 堅物・真面目すぎると思われることも
天王星 ― 革新性・個性
- 個性的で独自路線を貫く雰囲気
- 他者とズレを感じ、孤立しやすい傾向
海王星 ― 夢想性・直感力
- 神秘的・魅惑的・空想的
- 境界が曖昧で、現実感に欠けることも
冥王星 ― 変容と強烈さ
- 圧倒的な存在感と深み
- 極端・怖がられやすいがカリスマ性がある
実例と有名人に見るライジングスター
太陽:レオナルド・ディカプリオ
彼のような強烈な存在感やリーダーシップは、太陽がライジングスターにあることと関係しています。
冥王星:エイブラハム・リンカーン
強い信念と変容の星・冥王星を持つ彼は、激動の時代を導く強い力を体現しています。
金星:マリリン・モンロー
金星の魅力を全身で体現し、見る人を惹きつけた代表格とも言える存在です。
有名人のチャートを参考にすると、自分のライジングスターにもヒントが得られるはずです。
総まとめと活用のヒント
ライジングスターは、
- 自分の第一印象
- 幼少期・人生初期のテーマ
- 外見や雰囲気の“核”
を示してくれる、非常に実用的なポイントです。
特にセルフブランディングや自己理解の深化には最適。
たとえば、
- SNSやプロフィール写真に使うイメージの調整
- 初対面で伝えたい印象をデザインする
- キャリアの方向性に活かす
といった形で、ライジングスターの性質を味方につけることができます。